– 新港地区から海岸通 ・中突堤・国産波止場跡 –
10月9日(月)体育の日、真夏とまではいきませんが、6月頃の暑さが戻ってきました。
しかし、すばらしい好天。
今回は、神戸の港を撮ろうということで、新港突堤(第1〜第4)周辺、メリケン波止場、中突堤、そして今はなき国産波止場跡(国産上屋の前)、弁天埠頭跡(ハーバーランドのコーナン辺り)、臨港線跡(海岸通南側沿い、ハーバーランド)を歩いて巡りました。
最初に神戸市庁舎24階の展望ロビーに上がって新港周辺を一望。
これから行く第4突堤ポートターミナルに大形豪華客船が泊まっているのが見え、ガイドの方から”セレブリティ・ミレニアム”という船名を教えていただきました。
港湾物流の主力はポートアイランドや六甲アイランドのコンテナバースに移り、在来貨物船対応だった新港突堤はその役割を終え、変わりつつあります。
日本最大の客船ターミナル、第4突堤だけは昔も今もミナト神戸の玄関口として変わりませんが、西隣の第3突堤はフェリーターミナルとなりました。
第1突堤には温泉施設や結婚式場が誘致され、第2突堤も将来観光や商業エリアに変わっていくようです。
外国貿易の最前線という感じはかなり薄れました。
それでも税関やその周辺の建物や倉庫街は海外に向かって開かれた場所の印象が強くあるし、そこに漂う空気には異国の香りが混じっているような気がするのです。
新港貿易会館の南側。
窓の中からタイプライターの音が聴こえてきたら完璧やな、と思いながらシャッターを切ってます。
中は貿易会社の事務所で、東南アジアの木彫りの象の置物とか水牛の角とか観葉植物を飾っていて、窓際のデスクでタイプ打ってインボイスとか作ってるところ、などとテキトーなシチュエーションを想像しながら歩くのが楽しい。
僕の勝手な想像なので、新港エリアが貿易で賑わっていた頃の実際は、全然違っていたかもしれませんが。
第4突堤ポートターミナル、北側にはコンテナがずらっと並べられていました。
そして、これがCelebrity MILLENNIUM
全長300m弱、画角に全部収まりません。
前日に入港し、この日の夜に神戸を出航とのこと。
この日は祝日でしたが、ポートターミナルにこの船を見物に来ている人がそれほど多くなかったのは意外でした。
豪華な船旅、羨ましく思いました。
豪華客船旅行の取材撮影依頼とか来ないかなあ・・まぁ、来そうにないかw
この後、旧国立神戸生糸検査所の前を通って、第3突堤から第1突堤、さらにメリケンパーク、ハーバーランドまで足を延ばしました。
かつて、この辺りに水上警察の建物があったと思いますが、現在は芝生の公園になっています。
公園の北の海岸通沿い歩道の外側は臨港線の線路でした(現在は全部歩道)。
海岸通をはさんで北側は旧居留地。
向かって右側のレトロな建物が商船三井ビル、左側が海岸ビル。
二つのビルの間の道を上った先はトアロード。
メリケンパークはそれなりに、ハ−バーランドのモザイクは非常に多くの人が訪れていました。
メリケンパークのスターバックスは素敵な店ですが、申しわけないけれど観光スポットにこれではヨソの街と同じだなと思いました。
神戸とシアトルが姉妹都市だからというわけではないでしょうけど。
神戸には地元のコーヒーがあると思うのですが。
中突堤西のかもめりあの北側も、国産上屋のすぐ前(国産波止場)まで海でしたが、もう忘れている人も多いと思います(そもそも知らなかった、という人も多い)。
国産波止場は震災で破壊され、その後埋め立てられたのです。
国産上屋のすぐ北側を臨港線の貨物列車が走っていたことも思い出になって久しいです。
ハーバーランド高浜岸壁の南端にある灯台のような外見の旧神戸港信号所は、役目を終えモニュメントとして移設されたものです。
神戸港の航行管制を行なっていた信号所です。
大正時代に第4突堤に建設され、その後第5突堤に移設されて1990年(平成2年)まで使われたそうです。
昔日の風景を懐かしんでばかりいてもしかたがありませんが、街の記憶を探して歩くことは未来図を描くというか、先のことを考える上で役立つのではないかと思ったりします。
足もとに埋もれている街の過去の記憶に、ひょっとしたら未来からの切実なメッセージが隠されているような気が時々するのです。
というわけで、街撮り教室の開催レポートになっているような、いないような長い文になってしまい、申しわけありません。
ここに書いたようなことをしゃべりながら歩いております。
もちろん撮影の技術的なことも話します。
次回は、10月14日(土)
街撮り教室@KOBE – 高速神戸から兵庫港浮きドック、兵庫運河 –
新港地区とはまた違った兵庫港と兵庫運河周辺を歩きます。
ただいまご参加受付中です。