山撮り写真教室 第24回 開催しました 2016.2.13

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掬星台から 三宮、元町、兵庫港、和田岬

「明日の天気は荒れる」という前日の予報で中止を覚悟していたけれど、18時までの降水確率は70%を下回り無事開催(摩耶ケーブル虹の駅 → 旧天上寺跡(史跡公園)→ 摩耶山頂 → 掬星台)。
しかし、いつ降り出してもおかしくない空の色。
さすがに少人数パーティでの出発となりました。
麓はうそのような暖かさ。
それでも摩耶ケーブル虹の駅まで来ると風は冷たく感じましたが、帽子と手袋は不要。
つい数日前の寒さとのギャップに戸惑いながら摩耶古道(上野道)を歩き始めました。
摩耶山の森はいつも湿度が高いですが、この日はさらに空気がしっとりとしていました。
なんとなくそぐわなくなった感がする「冬の色」というテーマは、この際忘れることに。

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摩耶花壇跡

沿道のマヤ遺跡を訪ね歩きながら、気が向けばレンズを向けシャッターを切ります。
個々のマヤ遺跡の傍には、その遺跡の説明が書かれた立派なプレートが設置されています。
トレランをやっていていつも走りながら登るという参加者の方は、仁王門下の茶店アメヤの水槽や店の跡に残るラムネの瓶に初めて気付き、この道が参詣道だったことを実感し、感激されていました。
その場所にしばし佇み、目を凝らし耳を澄ませば、場所が持つ記憶を語りかけてくるような気がします。
旧天上寺へお参りに行く人々で賑わうアメヤ、飲み物や果物でいっぱいの水槽、仁王門下の石段を上る人下りる人。
かつてあった風景を想像し触発され、あるいは、現在の風景のどこかに美しさを感じて触発されたりして、僕たちは風景に向かってシャッターを切ります。
もちろんかつてあった風景が写るわけはなく、現在の風景が写るだけです。
構図、画角、フレーミング(アングルも含む)、露出には撮影者のまなざしも表れる。
その時(現在)その場所の記憶も、属性のように貼りつきます。
そして、この写真を見た人が、それぞれの記憶を呼び覚まされたり心を動かされたならいいなと思うわけです。

アメヤの水槽

アメヤの水槽

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仁王門下

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旧天上寺 石段

崩壊のため屋根が桧皮葺きではなくなった仁王門を過ぎ、長い石段を昇りきり、今は天空の伽藍となった旧天上寺跡(史跡公園)から眺めを楽しみながら昼食。
八十八ヶ所巡りの祠が残る奥の院道を登り、山頂を越え、掬星台へ到着。
この時は、掬星台からは、大阪湾対岸の信貴生駒、葛城の山並みもうっすらと見えていました。
ここで景色を撮影して山撮り写真教室、終了。
熱いコーヒーを求めて入ったCAFE702では、「明日はバレンタインデーだから」とチョコレート付きで出してくれました。
そして、コーヒーを飲みながら窓の外を眺めているとぱらぱらと雨が降り出し、すぐに本降りに。
掬星台は霧で真っ白になり、麓もベイエリアも見えなくなりました。
写真教室終了後で、幸運でした。

というわけで、今回は、荒天に変わっていく空の下でのご参加ありがとうございました。
さて、来月より山撮り写真教室は3年目に入ります。
初心者の方には毎回連続の基本講座(6回程度で完結)をご用意します。
従来同様、お好みの回へのスポット参加ももちろんOKです。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

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掬星台

星の駅 乗り場

星の駅 乗り場